修行

「厳しい修行に耐えたのですね」
昨日、訪問したお客様に掛けていただいたお声です。
ちょっと、そのあたりを書きたいと思います。

私は工業高校の建築科を卒業後、建具職人の道に入りました。
実家の跡継ぎではありません。県内の建具屋さんに入門しました。
入門と書きましたが、形式的には入社ですね。

修行は、それほど厳しいとは感じませんでした。
というのは、比較対象が無いので、こんなものだと思っていたのです。
振り返れば、かなり厳しい環境だったと思います。
今の私なら3日で逃げ出しますね（笑）
（蹴られたり、殴られるという類の厳しさは無かったですよ）

修行というのは「この道で生きていく糧」だと思います。
教わる相手にもよるかもしれませんが、優しく、甘く指導したら、糧になる部分が少ないと思います。
「修行の時が一番辛かったなぁ」と振り返られる程度の厳しさは必要だと思います。

お陰で、独立後に厳しいと思う事は少ないです。
修行していた頃に比べれば、今の環境はぬるま湯ですね。
ただ、私が新人を雇ったら、同じ指導をするかと言われたら「NO」ですよ。
今の時代に合いません。一歩間違えばイジメでしたからね。

さいたまの建具屋さん　s.tateguya＠gmail.com