さいたまの建具屋さん

さいたま市にある襖、障子、室内ドア専門店です。

【障子紙】和紙の特徴

当店では、障子紙を、パルプ製から、埼玉県産の和紙に切り替えております。
ここでお詫びと訂正ですが、『パルプ製の取り扱いを止める』方向で考えておりましたが、並行して使い続ける事にしました。
と申しますのが、パルプ製の雲竜(柄入り)の人気が高い為です。
こちらも打ち切る予定でしたが、ご要望が多いので維持する事にしました。
(無地に関しては検討中です)
ちなみに、和紙は『無地』1種類だけの取り扱いになります。

さて、改めて和紙の特徴ですが、先に『マイナス面』を書かせていただきます。
■見た目が揃わない・・・出荷のタイミングで、白さに差があります
■不純物が混ざる・・・溶け残った繊維質のスジ、黒や褐色、深緑色など、砂粒程度の物質が混ざります

天然素材なので、どうしても差が出てしまうのです。
同じ物件内では、同じタイミングで出荷した製品を使うように致しますが、多少の差はご容赦ください。
また、不純物に関しては、入っているものだとお考え下さい。

では、メリットを。
■吸湿効果が高い
■自然劣化が少ない
■高級感がある

吸湿効果に関しては、パルプ製は『タオル』で、和紙は『スポンジ』でイメージしてください。
繊維の肌理が細かいので、和紙のほうが多く吸収し、さらに効果が長く続きます。
破いてみると分かりますが、パルプ製を破いても切り口はキレイですが、和紙を破くと、ボソボソとした繊維が残ります。
(紙の切り口で手を切ってしまう事がありますが、和紙で手を切る事は滅多にありません)


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自然劣化は、太陽光(紫外線)への強さと、吸湿を繰り返す事による劣化で考えます。
パルプ製は、1年程度で大きく強度が下がり、何もしなくても裂けたり、割れるように破れてきます。
日焼けも早く進みます。
(日陰なら、もっと長持ちです)

和紙は、数年たっても大きく衰える事は無く、少しずつ、徐々に弱くなっていきます。
日焼けもゆっくりと進み、日なた、日陰で寿命に大きな差はありません。

貼り替え時期(期間)の目安として、パルプ製は毎年~5年未満、和紙は3年以上~10年というのが目安です。

和紙は高価かもしれませんが、高級感があり、長寿命なんですね。
貼り替えの回数が少ないので、ランニングコストとしては、和紙のほうが優れていると言えます。

さいたまの建具屋さん s.tateguya@gmail.com