建付けを直す
引き戸の建付けが悪く、大きな隙間が開いてしまう事があります。
少し分かりにくいかもしれませんが、引き戸の上部に4~5mmほど隙間がある写真です。
「建具を削れば良いでしょ?」と簡単に考えてしまいそうですが、こういう隙間の殆どが床や敷居の歪みなのです。
安易に建具を削ってしまうと、閉めた時は問題無くても、開けた時に斜めに歪んで見えてしまいます。
床や敷居の歪みが原因であれば、歪みを直します。
文字にすると「直す」というだけですが、けっこう面倒な作業です。
畳を持ち上げて作業したり、写真のように削って直します。
こういう作業、地味ですが、とても重要です。
建具屋を名乗るからには、この作業ができて一人前だと考えています。
最近は道具の進歩があり、腕が未熟でも仕事ができてしまう時代ですが、「直す」「調整する」という類の仕事は、いつまで経ってもシンプルな腕、知識、判断力が問われます。
無事、真っすぐに直りました。
削る量はカンに頼る部分が大きいですが、まぁね、ピッタリですよ(自画自賛)
まだまだ若いモンには負けません。